昨日のNARUTOの作画が凄かったというので借りて見てみる。忍空のスタッフとかぶってるらしいけど忍空の作画のいい回のほうが凄くない?ところで自分は個人的に漫画とアニメなら表現手段としても感受する手段として漫画のほうが面白いと思っている。
最近ではアニメの楽しみ方も分かってきたので、『たいていは漫画のほうが面白いと思っている』程度ですけど、そういう考え方をするようになったのは、数年前までは声優の演技とか音響とか漫画と違って時間軸のある動きの表現とかに興味がなかったということと、例えばジャンプの漫画なら単行本一冊が15分くらいで読めるのに、アニメだとOPとEDにCMを含めると(漫画一話分か二話分の展開の)一話見るのに30分もかかるという事には耐えられない、という理由からだ。
漫画なら吹き出しの位置や枠線の存在だけで脳の中で処理される微妙な時間経過が、アニメだと現実世界と同じように時間を使うので冗長になってしまうのは仕方が無いとは思うのだけれど(漫画なら読み進める時間を調整できるが、アニメの場合、次のシーンまでに見取り聞き取って理解しなければならないわけだし)、その時間に制約されるという点を打ち消せるアニメならではの物といえば、これも時間を持っている音と映像な訳で。やっぱり音のいいアニメ、動きのあるアニメは漫画と違う面白味があるなぁ、という話。音と動きによって漫画と違う表現として成立しているのに解説キャラが原作そのままの漫画表現での表現不足を補うような解説ゼリフをしゃべったりしてると漫画とアニメの表現の差が感じられて面白い。凄い戦いを表現しきった映像の直後に『すごい。なんてれべるのにんじゅつがっせんだ。これがほかげというれべる。』とか。分かり易くていいけど、どうにもナルトの解説キャラは面白すぎる。画面に映らないところで津波とかに巻き込まれているだろうに避難も助太刀もせずにわざわざ解説しに戻ってくるし。『ほかげさまー、たってください。そして、このはのさとをおすくいください。ほかげさまー。』どうやら敵の気をそらすような攻撃をするとかの解説以外の選択肢はないらしい。しかし、解説キャラのセリフに注目すると、このシーンを視聴者にどういう風に感じて欲しいかがひしひしと伝わってくるなぁ。ほかげさまー、たって、このはのさとをおすくいくださいー。